アスベストについて

アスベスト(石綿)が使われていることが多い建材と、見つかった場合に必要な手続きを、イラストでわかりやすくまとめました。

まず確認したいこと

  • 1

    建物・工作物が着工した年

    石綿の製造・使用が全面的に禁止された2006年(平成18年)9月以降に着工したものは、事前調査で石綿なしとして扱えます。それより前の建物は、調査が必要です。

  • 2

    「石綿なし」の証明のしかた

    石綿なしを示すには、分析を行うか、メーカーの証明と照らし合わせる必要があります。古い製品の表示や図面に「石綿なし」とあるだけでは証明になりません。

  • 3

    書面だけで終わらせない

    図面や記録がすべて残っているとは限らないため、書面調査だけで結果を確定させず、現地調査を行います。石綿の有無がわからない建材は、試料を採取して分析します。

アスベストが含まれやすい建材

建物のどこに、どんな建材が使われていることが多いかを示しました。番号は下の説明と対応しています。

建物の断面図。屋根、外壁、天井、床、鉄骨、機械室の配管などに番号を付けて、アスベストが含まれやすい場所を示しています 1 2 3 4 5 6 7 8
  1. レベル1
    吹付け材のイラスト

    吹付け材

    使われている場所
    鉄骨のはり・柱(特にエレベーター周り)、ビルの機械室・ボイラー室、体育館・講堂・工場・学校の天井や壁
    使われていた時期
    吹付け石綿は1975年、吹付けロックウール(乾式)は1980年、湿式は1988年ごろまで

    石綿を使わなくなった後も商品名を変えずに販売された製品があるため、施工時期だけでは判断できません。

  2. レベル2
    保温材のイラスト

    保温材

    使われている場所
    ボイラー本体やその配管、空調ダクトの保温
    使われていた時期
    石綿保温材は1979年、けい酸カルシウム保温材は1983年、水練りの保温材は1988年ごろまで

    バルブ・フランジ・エルボ(曲がり角)に使う水練りの保温材にも含まれることがあります。メンテナンスで一部だけ交換されている場合もあります。

  3. レベル2
    耐火被覆板・断熱材のイラスト

    耐火被覆板・断熱材

    使われている場所
    鉄骨の柱・はりの耐火被覆、屋根の折板の裏、煙突
    使われていた時期
    耐火被覆板は1997年、屋根用折板裏断熱材は1989年、煙突用断熱材は1990年ごろまで

    煙突は断熱材に含まれていなくても、筒(石綿セメント円筒)に含まれている可能性が高いため分析が必要です。

  4. レベル3
    ロックウール吸音天井板(岩綿吸音板)のイラスト

    ロックウール吸音天井板(岩綿吸音板)

    使われている場所
    建物の天井(内装材)
    使われていた時期
    1987年ごろまで

    石綿の含有率は5%未満ですが、とても軽い建材のため、解体・改修のときは粉じんの飛散に注意が必要です。

  5. レベル3
    ビニル床タイル(Pタイル)のイラスト

    ビニル床タイル(Pタイル)

    使われている場所
    建物の床
    使われていた時期
    ビニル床タイルは1987年、フロア材は1990年ごろまで

    長尺塩ビシートやフリーアクセスフロア材などの床材も調査の対象です。

  6. レベル3
    スレートボード・けい酸カルシウム板のイラスト

    スレートボード・けい酸カルシウム板

    使われている場所
    内装の壁・天井、耐火間仕切り、外壁・軒天
    使われていた時期
    スレートボードは1931〜2004年、けい酸カルシウム板第一種は1960〜2004年ごろ

    2004年の製造禁止のあとも在庫品が使われた可能性があり、2004年10月以降の製品というだけでは石綿なしの証明になりません。

  7. レベル3
    住宅屋根用化粧スレート・スレート波板のイラスト

    住宅屋根用化粧スレート・スレート波板

    使われている場所
    屋根、外壁(スレート波板)
    使われていた時期
    化粧スレートは1961〜2004年、スレート波板は1917〜2004年ごろ

    2004年10月より前に製造された窯業系の建材は、石綿を含んでいる可能性が高いと判断されます。

  8. レベル3
    仕上塗材・下地調整塗材のイラスト

    仕上塗材・下地調整塗材

    使われている場所
    外壁や内装の仕上げ(リシン、吹付けタイル、スタッコなど)とその下地
    使われていた時期
    仕上塗材は1970〜1999年、下地調整塗材は2005年ごろまで

    塗膜が健全なら石綿は飛散しませんが、除去するときは削ったり研いだりするため、電動工具を使う場合は作業場所の隔離が必要です。

レベルとは

  • レベル1発じん性が著しく高い
  • レベル2発じん性が高い
  • レベル3発じん性は比較的低い

解体・改修のときに石綿が飛び散りやすいかどうか(発じん性)の目安です。レベルによって、工事で必要な対策や届出が変わります。使われていた時期は目安で、メーカーや製品によって異なるため、国土交通省・経済産業省の「石綿(アスベスト)含有建材データベース」でも確認できます。

アスベストが見つかった場合の流れ

分析でアスベストが含まれていた場合、工事の前後で次のような対応が必要になります。当社では報告書の作成から除去工事までご相談いただけます。

  1. 1

    調査結果の報告

    一定規模以上の工事では、工事の開始までに事前調査の結果を報告します。

  2. 2

    作業計画の作成

    石綿含有建材がある場合は、除去の方法や飛散防止策を決めた作業計画を作ります。

  3. 3

    計画・作業の届出

    レベル1・2の建材がある場合は、工事開始の14日前までに届出が必要です。

  4. 4

    現場への掲示

    事前調査の結果を現場に備え付け、見やすい場所に掲示します。

  5. 5

    除去工事

    石綿作業主任者のもと、建材を湿らせ、必要に応じて作業場所を隔離して除去します。

  6. 6

    記録の保存

    作業の実施状況を写真などで記録し、3年間保存します。

どこから手をつければいいか迷ったら

調査の要否の確認から、分析、報告書の作成、除去工事まで、ひとつの窓口でご相談いただけます。

参考:厚生労働省「石綿則に基づく事前調査のアスベスト分析マニュアル【第2版】」(令和4年3月)1.2〜1.6節、表1.2

調査の要否から、お見積りまでご相談ください

工事の予定が固まっていなくても大丈夫です。図面や写真があれば、フォームから添付いただくとお見積りがスムーズです。

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